⑤ 英語を自分の『ことば』にしていくレッスン

英会話講師コラム
講師の視点で見る子どもの英語学習

英語を自分の『ことば』にしていくレッスン

英会話講師として17年にわたって、大人から子どもまで多くの生徒さんを見てきました。
また、大手英会話スクールではトレーナーとして、テキスト内容の分析や講師研修にも携わってきました。

そうした経験を通して、生徒が
・どこでつまずくのか
・どんなときに英語が伸びていくのか
・講師はレッスンで何を見て、どう指導すればいいのか
が分かるようになりました。

その経験をもとに、子ども向けのレッスンではいくつかのポイントを意識してレッスンを組み立てています。

英語は、最初から正しく話そうとすると、なかなか口から出てきません。
そのため、レッスンではまず「まねして言ってみる」ことから始めます。

英語を聞いて、そのまま言ってみる。
言えたときには、子どもたちも自然と笑顔になります。

そんな小さな「言えた」「できた」という経験が、英語への自信の最初のきっかけになります。

一方で、英語に少し慣れてくると、「間違えること」を気にする子も出てきます。
でもそれは、英語が分かり始めているからこそ起こる変化でもあります。
言い換えれば、自信の裏返しです。

レッスンの中で、私は「間違っている」「違う」という言葉を使いません。
よく使うのは、「惜しい!」という言葉です。

「惜しい!ここだけ少し変えたら、パーフェクトだね!」
「あ~惜しいね~!もう一回だけテキスト見てみよっか」
「こことここを見比べてみて。何か違うところないかなぁ?」

そんな声をかけながら、子どもが自分で気づく時間を作ります。

もちろん、すぐに答えを伝えた方が子どもの負担が少ない場面もありますし、一度考えさせた方がよい場面もあります。
そのため、生徒一人ひとりの理解度や反応を見ながら、その都度どういう声をかけるかを調整しています。

そうして自分で気づいたことは、よく覚えています。
そして少しずつ、コラム④でも触れた「自分で考えて直す力」が育っていきます。

レッスンの最後には、
「じゃあ今度は自分のことに置き換えて言ってみよう」
と声をかけます。
習ったフレーズを、自分のこととして使ってみる時間です。

その表現を自分のこととして使ってみたとき、英語はただのフレーズではなく
実際に使う言葉として感じられ、記憶に残りやすくなります。

そして、その表現を実際の会話のやり取りの中でも使い、「使える形」でレッスンを締めるようにしています。

また、このような置き換え練習は多くのスクールでも行われていますが、andでは落ち着いた環境の中で、一人ひとりがその表現をしっかり理解して使えるようにすることを大切にしています。

さらに、翌週のレッスンや少し期間をあけたタイミングでも同じ表現を使う機会を作っています。

時間をおいて何度も思い出しながら使っていく方法は、スパイラル学習とも呼ばれています。

「これ英語で言えるよ!」
「先生、聞いて!」

理解が安定してくると、こんな声がレッスンの中で少しずつ聞こえてくるようになります。

その積み重ねが、英語をただの勉強ではなく、自分で使える『ことば』へと変えていきます。

これが、英語を『自分のことば』にしていくためのandのレッスンです。

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Chinatsuのアバター Chinatsu English Studio and 講師

・英会話講師歴17年
・大手英会話スクールにて、講師満足度優秀賞(講師1300名中)第1位 受賞
・同スクールにて 講師トレーナーとして研修・テキスト分析を担当

独立後、石巻市に のぞみ野 English Studio and を開校。
英語を「勉強」で終わらせず、気持ちや考えを伝えるもう一つの自分の『ことば』として育てることを大切にしています。